こんにちは。
吉田町と野毛を愛する横浜市中区(馬車道・関内)で開業中の税理士しのはらともあきです。
本日のブログは・・・。
税理士試験・・・僕が9年の歳月を経て、それはそれは多くの多くのものを犠牲にして合格に至った試験。
この魔物は一体何なのか?もう一度言います(笑)
この魔物は一体何なのか?受験生時代はそんなこと考える余裕も無かったから、開業して事業も一通り起動にのった今、改めて考えてみる事にしました。
ってそんな事を書かせて頂きます。
しのくん
はぐみ
しのくん
たお
しのくん
今日はこの1本柱です!国税庁の税理士試験の概要を読んで「税理士試験」って一体何なのか考えてみようぜ!
しのくん
さてさてでは税理士試験の目的を見てみましょう。
目的
税理士試験は、税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的として行われます。
という事のようです。
試験科目
試験は、会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目と税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)について行われます。
なお、税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。
というのは皆さんもご存じかと思います。
そして
合格
合格基準点は各科目とも満点の60パ-セントです。
合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき合格者となります。
これが合格の水準ですね。まあこれも色々ご意見あるかと思いますが、対外的にはこのようになっています。
さて、それではこの概要をもう少し読み解いていきましょう。
目的
「税理士となるのに必要な学識」
と
「その応用能力を有するかどうか」
を判断するために、この試験が実施されているという事です。
すなわち、お金5,000万円を国税庁に上納すれば税理士資格を付与する!
というわけでは無いという事です(流石に例えがちょっとヤバすぎるなw)
さて、じゃあ
「税理士となるのに必要な学識」…「学識」って何だ?
どうやら広辞苑によりますと、
①学問と識見。
②学問から得た識見。学問上の識見。
という事のようです。
って「識見」って何だ? ← ごめんなさい!学生時代バンドばっかやってたからあんま税法以外まるでダメなの(笑)
うやら広辞苑によりますと、
物事を正しく判断・評価する力。見識。
という事のようです。
だいぶ読み解けてきましたね。
これを機に「学問」についても引いてみましょう。
ふむふむ。。。
一定の理論に基づいて体系化された知識と方法。
さーて、じゃあ以上を整理整頓してみましょう!
税理士試験の目的って、
国税審議会が、受験生に対して、
会計学及び税法という一定の理論に基づいて体系化されたものを知り、
その知りえた知識により、物事を正しく判断・評価する資質を有するかどうか
試験という一定の基準によって測るための行為である
と整理できるのではないでしょうか。
そうなってくると、受験生のポイントは、
一定の理論に基づいて体系化された会計学や税法の仕組みを学び、知ること
そして
物事を正しく判断等をしていくこと
この2つの資質を備えなければならないということとなります。
うーん。わかったようなわからなかったようなですかね(笑)
さて、ここからは僕の持論を織り交ぜていきますよ。
まず、目的を読み解くと、
知識の習得のフェーズ と そしてその知識により物事を判断し、
さらにもう一歩、応用力までが備わっているか?
これを測るために実施されているわけです。
では、この目的に最短距離で我々がアプローチすれば、
僕のように9年間も地獄を見なくて済んだのかもしれませんが、
受験生時代にそんな事を冷静に考える余裕はありません。
半分メンタル病んでたからね(笑)
だから無理無理!
>知識の習得のフェーズ と そしてその知識により物事を判断し、
まず冷静に考えてみよう。試験科目は会計学以外は選択制である。それこそ消費税法と酒税法はどちらか一方しか合格科目とできない。
その時点で、全ての税法を税理士試験でマスターするのは不可能だ。
そもそも知識の習得って、税制は毎年改正されるし、2021年に習得した知識で2041年まで食えるか?
それは厳しいだろう。だから、我々税理士は税理士になった後も研修会に出たり(そもそも36時間研修の制度もあるし)
税制改正があれば大綱を読んだりし、知識をアップデートする必要があるわけです。
というわけで、
知識習得とその知識により物事を判断というのは当然に、8月の本試験受験時点での知識とその知識による判断。
そして応用力も同じく。
これって、
要は、大事な事言いますよ!大事な事言いますよ!(笑)
しのくん
って事です。
あれ?大事でも無かった?
もっと暴言になるかもしれないけど、
一般人の方って多分、国税庁のタックスアンサーとかもまともに読めないです。
あれ、税理士業にかかわる人しか読めない文章だと思います。
だから、税理士試験は、英語でいうところの、ライティング・リーディング・ヒアリングをやっているわけですね。
というわけで、
開業税理士4年目の僕が考える事としては、
比較的陥りやすい罠として、国税3法合格とかかなり厳しい課題を自身に課して
どうしても受からず、税理士になれずに埋もれてしまう人が相当数いると思うんだけど、
多分、税理士試験の目的を読み解けば、ちょっとズレてない?
って事なんです。
資格商売だから、資格取った後もずっと勉強しないといけないし、
税理士試験って、受かった瞬間に何でもできる実務エキスパートを育成する試験じゃないよね?
だって、そういう風に税理士試験の目的に書いてないでしょ。
僕は、税理士試験で培うのは、
会計学や税法にまつわる文章等を読んだり、聞いたりした時に理解し、
何か分からない事案にぶつかった時に条文等で調べ、正しく判断できるようになる能力を培うのであって
仕事で活躍する事や、稼ぐ事はまた別の能力が必要となるし、
何もかも一機に全部完璧に済ませなくてよくね?
って思います。(勿論、普通に理想の選択科目で合格できるならそれこそ最高ですよ!!!僕は最後まで相続税法は受からなかったから!)
因みに、僕はこのブログを書くまで、
学業 や 学識 や 識見 なんて言葉を広辞苑で引いた事無かったです。
分からない事があれば調べるのは、税理士試験で身についた習慣というか性質というか。
基本をやるから応用力が備わるわけですし、仕事上、やっぱり、定義から掘り下げて
意味をしっかり理解する必要に迫られる場面もあります。
当たり前に使っていても定義を掘り下げないと分からない事なんて山ほどあります。
税法も同じです。素人はe-govで条文読めないでしょ(笑)
だから、我々が試験で培うのはそこです。
専門家としての第一歩に過ぎず、税理士試験は全くゴールではないと思えば
1年でも早く税理士になった方が良くないですか?
僕は、僕の周りでも理想を追いかけ過ぎて、税理士になるのをあきらめてしまった人が何人もいるので、
僕は、勿論、理想の合格科目では無かったけれども、税理士になって本当に良かったと思っているので、
こんなブログを書いてみましたとさ。
たお
「しのはらともあき税理士事務所」の所長の僕はこんな感じの税理士です。
しのくん
はぐみ
たお
【編集後記】
現在は、執筆関係の仕事をしております。(全然そういうの宣伝していないし、営業ツールにも使っていないので当事務所の売上UPにつながっていないけどw)
改めて、言葉の定義は重要で、この言葉の定義を読み間違えたり、軽視して「なんとなく」で読んでると、
全然結論変わってくるので、しっかり読む事は大事です。
僕の長文・乱文のブログは軽く読むのが丁度良いと思います(笑)