机上の精神論だけでは税理士試験は志半ばで息が切れてしまうと思うんです。
失敗事例1:嫉妬し過ぎて勉強に手が付かない状態
税理士試験の受験生は1年間で空いている時間の殆ど全てを税理士試験に
費やさざるを得ないと思います。
(本気で合格を目指すなら仕事・食事・睡眠以外の時間の8割程は勉強に費やすと思います)
最初のモチベーションの高い時期は良いのですが、
税理士試験は長丁場です。
徐々に色々な感情が沸いてきます。
例えば・・・事務所の他の人たち(試験勉強をしていない人)を見て
チクショー!皆、勉強しないで遊んでばっかいやがって!しかも仕事だってやってないじゃないか!そんなんじゃ一生税理士にはなれねえよ!
と勝手に怒ったり、
所長などの税理士に対して
よくそんなに勉強しないで税理士とか名乗れるな!
とか本当に勝手に試験勉強している=勉強している
と自分がさぞ偉いと勘違いして、ピリピリと怒っている時期がありました。
追い込めば追い込む程、ストイックになればなるほど・・・
実は己の中のどこか「醜い悪魔」が力をつけてくるのです。
(え?私が性格が悪いだけで、税理士試験あるあるじゃないのだろうか・・・)
怒りを抱えこみ過ぎて、職場に居ても職場から離れても
怒りが収まらずに実は勉強に手が付かない事態に陥った事があります。
自分がさぞ偉いと優越感に浸っていた唯一の
「勉強してる自分偉いだろ!」自体が崩壊しかけていたのです。
要は私が周りに嫉妬していたのです。
私も遊びたい。(でも遊べない)
私も税理士って名乗りたい。(でも名乗れない)
まるで不幸を背負ったかのように自分を不幸だと思った事もありました。
(試験なんて誰からも強制されておらず私が勝手に始めたにもかかわらずです)
この世の不幸を全て背負った気になって常に苛々して日々を過ごしていました。
この状態から抜け出したきっかけは後述します。
失敗事例2:ストイックになり過ぎて1カ月休んじゃう状態
5科目が揃った年の事ですが、その年の試験では12月20日に8年以上務めた職場を
電撃退職し、翌年8月の本試験まで受験に専念をしました。
その時の生活費は、
貯金と退職金と失業保険でまかないました。収入0円でした。
実はその時は朝起きてから夜まで膨大な時間を毎日勉強に費やしました。
そりゃ背水の陣で臨んでいるので当然です。
ただ私は以下をやり過ぎて体調を完全に崩して1カ月勉強をほぼ休む事態にまでなりました(笑)
(1)時間を完全に記録
時間管理のアプリを使って完全に管理をしていました。
毎日のノルマの勉強時間を設定していたので常にノルマに追われていました。
寝ている時間以外は常に追われていた記憶があります。
(2)お金を完全に記録
お金は完全に記録するのが望ましいのは分かっています。
家計簿をつけて資金管理した方が良いのは分かっています。
でも(1)だけでも精神的に結構いっぱいいっぱいだった時に
更に管理すべき事を増やすのは時と場合によっては望ましくない事もあります。
(3)精神的に追い込んだ
環境が背水の陣である以上、次の本試験で落ちたらもう人生終わりだ!
って実は本気で思ってました。
そういう追い込み方をしていました。
明るいオーラというよりも漆黒です。ダークネス過ぎます(笑)
(4)身体を構成する栄養素を蔑ろにした
お金も節約するという気持ちもあったからか食生活がひどかったです。
毎朝朝食はコーヒーだけ。
お昼は、はなまるうどんかパン。
(しかも、クリームパン1個とかにしている事も多かったです)
夜はまあ流石にちゃんと食べていましたが・・・。
実は上記(1)~(4)のミックス技をずっと継続していましたら
なんと4月上旬に突然!息が苦しくなりました(笑)
前日まで元気だったのに突然きちゃいました。
そりゃもうビックリしました。
呼吸って大切ですよね。絶対に理論暗記よりも呼吸が大切です。
それからは、色々と通院しまして・・・
最初は肺の病気だと思ったので、レントゲンやら血中の酸素の濃度やら
他にも色々な検査をしましたが、原因が分からず。
息が苦しいので平均睡眠時間2時間。
流石にその当時は「人生マジで終わったかも」と思いました。
※後に友人が私と同じ症状になった経験があり、それは「逆流性食道炎」
だったので、私も内視鏡検査をしたらまさに「逆流性食道炎」でした。
投薬の治療をしましたらみるみる良くなり無事に1カ月後には
勉強も再開出来て、食事もできるようになりました。
さてこの状態から抜け出したきっかけについても後述します。
税理士試験から距離を取って感じた事→休む事は重要
上記の通り、2度完全に勉強に手が付かない状態にまでなった事がありました。
その時に感じた事は、
税理士試験は別に逃げない!
という事です。
そしてそれを思わせてくれたのは失敗事例1で
あまりにも人生がどんよりと感じていて、
なんとなく実家に帰って両親と話をした時の父からの言葉でした。
「親として望んでいる事は、とも君(私は父からとも君と言われています。)が税理士となる事なんかよりも、今現在、人生を幸せに生きていてくれる事です。」
と言われました。その時に思いました。
税理士試験を始めたのは私自身だから、苦しいのであれば一旦休めば良い!と。
そして、私の中の醜い一面を知り思いました。
人格が醜くなってまで続けないといけない理由なんて無い。
そんなんなら辞めちまえ!と。
だから自分の改めて向き合い、考えてみました。
そしてやっぱり思ったのです。
「安西先生・・・バスケがしたいです・・・!!」
(訳:国税審議会会長・・・税理士試験受けたいです・・・!!)
やりたい事をやらせて頂いている事に目を向けたら
色々な人への感謝が改めて沸いてきました。
私が試験勉強を優先する分、残業出来ないので沢山の仲間がフォローをしてくれた事でしょう。
それでも生活がきちんと出来るだけ給与を払ってくれた経営者がいました。
家族、友人、お客様まるで自分の事のように応援してくれていました。
こんな自分の我儘に付き合ってくれる人たちが沢山居た事に改めて気づかされました。
そこから改めて勉強のスイッチは入り、視界も澄みました。
失敗事例2の時は、
生まれて初めて本気で「税理士試験を辞める」という事を考えました。
それは毎日2時間しか寝れず、息が苦しく、食事も殆どまともに食べれない
(体重も5キロは痩せたかと・・・)
その時は色々なものを手放しました。
時間管理アプリ削除。
資金管理アプリ削除。
8月の本試験は受けるのを辞める(結果、翌月に回復し、無事受験し合格しましたが)
本試験後に決まっていた職場の辞退を視野に入れる(結果、現在勤務していますが)
をしました。別に大した話じゃないです。
当たり前の生活が突如出来なくなったので、税理士試験なんて
正直どうでも良かったです。
当時は家族に毎日謝罪していました。
「こんなんなって本当にごめん。」と(笑)
その時に家族は凄く支えてくれましたし、
1カ月勉強しない間は昼から家族とゆっくり散歩をしたり
愛犬と戯れたり、面白いTVを見たりしていました。
己を縛るものを端から捨て去ったらかなり身軽になりました。
その当時思ったのは、私は恵まれているという事です。
税理士になろうがなるまいが人に恵まれています。
だから、税理士試験ごときで不幸になってはいけない。
極論言えば幸せに生きねば!と思いながら日々ゆったり過ごしました(笑)
税理士試験ごときで不幸になってはいけない
私はこの業界に足を踏み入れた後輩さんには必ず税理士試験を受けるべきだと言っています。
ただ、不幸になってはいけないと付け加えています。
税理士試験は第〇×回が終わってもまた次の年に第□△回がやってきます。
だから、そこまで追い込み過ぎてはいけません。
人生にはその時にしか出来ない事があり、
それが大切で優先させたいならそれを優先すれば良いと思います。
それでも税理士になりたいなら、身体が勝手にどこかのタイミングで
専門学校に向かってテキストを開きます。
勉強がしたくなるんです。諦められない事っていうのはそういう事です。
税理士試験を続けられないのと続けるのどっちが辛い?
と自問自答した時に、続けたい間は、
続けられない事の方が辛いのです。
私が尊敬する開業税理士の先輩は私が当時合格0科目で、
試験後に実力があまり出せずに落ち込んでいた時に
アドバイスをくれた言葉があります。
「税理士試験という山は極めて高いので、無理せず焦らずゆっくりペースを守って登って下さい。
だからまた来年も頑張って下さい。」
私は当時はその言葉も分からず上記の通り2回小休止しましたし、
最後の年は過去最悪の試験継続の危機を経験しました。
でも今なら先輩の言葉が良くわかります。
だから現在、税理士試験に挑んでいる皆様は私のような失敗はしないでください。
まずは、自身が幸せに前向きに生きる事。
そうでなくては、税理士として人の事を思いやったアドバイスなんて出来ません。
私も次なる挑戦に向けて日々精進する所存です。(ただ心身を壊すような無理はしない)
【編集後記】
最近は東京が主体のチェーン店の居酒屋かぶら屋がアツいです。
食べ物もお酒も安くて一人でも入りやすいです。
一人で抹茶ハイと串揚げや串焼きやおでん等を3品程度頼むと
700円切る位で、サクッと飲めます。ここは天国か?とたまに思います(笑)
【1日1新】
~ 森永チョコボール ハロウィン仕様 配布 ~
私が税理士試験時代からメルマガやブログで思考整理をさせて頂いていた
税理士 井ノ上陽一さんにならって私も意識して、1日に1つ以上新しい経験をし
それを記していきたいと思います。