簿記論には一発合格していますので、僕の考えていた戦略を一つの参考例にしてみて下さい。
目次
合格に必要なものは、仕訳力・取捨選択・優先順位の3つ
合格に必要はものは以下の3点です。
(1)仕訳力
当たり前ですが、仕訳がきれないと合格は無理です。
簿記論はとにかく仕訳力。仕訳です。と僕の簿記論の恩師が何度も
何度も言っていました。
仕訳力をつけるには反復練習しかありません。
何度も何度も何度も延々と解くしかありません。
ただ、僕は教材は沢山用意する必要が無いと思っています。
僕はTACに通っていましたが、外販教材は一切手を付けていません。
(過去問は勿論やりましたけど)
というわけで、カリキュラムに沿って配布される
テキストとトレーニング(問題集)
そして、実力テストや直前期の答練の問題、全国公開模擬試験の問題など
をひたすら解きました。
概ね、全て3回は解きました。
直前期のテキストや直前期の問題も全部3回は解きなおしたと思います。
考えるよりも慣れる(笑)
とにかく仕訳力は頭で考えるよりも、パッパッと浮かんでくるレベルに
身体が勝手に反応するようなイメージです。
さあ頑張って仕訳製造ロボに変身したつもりで日々反復練習をしましょう(‘ω’)ノ
(2)取捨選択の能力
仕訳力が備わっている事が大前提ですが、
何年も簿記論に落ちてしまう人は、取捨選択能力と問題に手を付ける優先順位の
順位付けで失敗をしてしまうケースが多いと思います。
まず徹底的に考えていた事は・・・
取捨選択が必要な試験だと理解する
という事です。
どういう事かと言いますと
(誤)解けない問題と解ける問題の判定をする
では無くて・・・
(正)解けない問題と解けそうな問題に分けてから
解けそうな問題を「解く問題」と「すぐには解かない問題」に分ける
で、「解く問題」が終わってから、「すぐには解かない問題」を
どの順序で解くかどうかもう一度考える
という事です。
要は解けると思ってる問題に片っ端から手をつけると、
簿記論経験者の人達が不合格に陥るパターンになります。
重要な話なので、もう少し掘り下げます。
「解ける問題」の中から、解く問題を決めたら、まずはそこを確実に得点しましょう。
鉄則ですが、解くと決めた問題は落とさないという事です。丁寧に解きましょう。
スピードなんて不要です。断言します。簿記論にスピードは不要です。
というわけで、
じゃあ取捨選択をする為には何が必要なのか?というと
圧倒的な反復練習をして、
身体が反射的に仕訳がきれる論点か、そうじゃないかを判断すれば良いわけです。
だから結局は泥臭いですが、反復練習です。
そして、全体の素読みに時間をかけます。
僕は簿記論の素読みにかけた時間は5分~多い時で10分。
僕の本試験の時は過去の歴史でも凶悪的に難しい年でしたので15分以上経っても
1問も手が付けられずに流石にその時は泣きそうになっていましたが(笑)
(別に合格率は変わらないので、別に問題が簡単な年がラッキーなわけでは
全くありません)
でも難しければ難しいほど、手を付ける問題には慎重にならないといけません。
膨大に散りばめられた解けない問題(地雷)の中から数少ない解ける問題(お宝)を
見つけるのが簿記論の取捨選択
イメージ的にはこんなイメージです(笑)
(3)問題に手をつける順位
解けない問題と解ける問題に分けたら解ける問題に手をつける順位です。
ここで、解ける問題を更に解く問題とすぐには解かない問題に一旦区分けするのは
前述したとおりです。
「解く問題」と「すぐには解かない問題」に区分けする理由は、
全部解いたら時間切れになる可能性を回避する為
です。これは税法の本試験でも言えますが、
知っている事すべてを全部答案にぶつけたい気持ちは分かります。
1年間でインプットしてきた事を全部アウトプットする事は不可能です。
少なくとも2時間では。だから、そこは割り切らないといけません。
時間を常に意識して、淡々と満遍なく部分点を狙いましょう。
欲を出して「もっと解ける!」とドツボにハマると
他の部分を解く時間が無くなり結果的に不合格になってしまいます。
例えばですが、1年間片思いしてきた異性に告白するとします。
想いを述べる時間が無制限でしたら、初めて出会った時から詳細に
好きになった理由を書いても良いですよね。
(でも夜中にラブレターを書くと危険ですよ~笑)
でも1分しかアピールタイムが無かったら、即座に何を言って何を言わないかを
判断しますね?そういうわけで、想いすべてを試験委員に伝える事は出来ない
試験だという事を大前提に淡々と本試験に臨みましょう。
簿記論で不要なものは圧倒的なスピードの電卓スキル
たまに簿記論では利き手と逆の手で電卓を打てる方が効率が良いとか
言われる事もありますので、そのようにしている方もいるとは思います。
で、勿論利き手と逆の手で打てれば一番理想でしょうし、
僕は2度チャレンジしたのですが、断念した人なので、
出来る人が羨ましく思います。
ただ、簿記論に電卓の特別なスキルは要りません。
ここも大切なので、強調しますが、
簿記論は解ける問題が少ないので、全体に手を付ける必要が無いです。
よって手を付けた問題を確実に得点する為に電卓は僕が合格した5科目の中で
一番ゆっくり叩いていましたし、検算を2~3回やっていました。
正直、時間の制約があって検算の時間が無い科目の方が多いです。
なので、電卓をおおむねブラインドタッチしても99.5%以上は正確に数字を
弾き出せる位に電卓は叩く必要があると思います。
でも、簿記論は逆で何度も入念にチェックしていました。
解ける問題が少ないからこそ、解くと決めた問題の電卓ミスは
他の科目よりも致命的だからです。
是非、簿記論については特に、丁寧に計算をしてみて下さい。
スピードは不要です。(ただ物凄く簡単な問題が出題されて、ガシガシ解答しないと
ダメな本試験が出題されたら事情が変わるので、それは臨機応変に)
取捨選択スキルの上げ方=嗅覚を研ぎ澄ます
簿記論は反復練習が必要だと申し上げました。
ただ、総合問題(直前期に立て続けに解く難易度が高い2時間の問題)
を解く時に絶対に鍛えないといけない感覚があります。
それは、取捨選択のスキルです。それは嗅覚です。
この問題は 手をつけちゃヤバいパターンだろうな・・・
この問題は 手をつけて解答しないとダメなパターンだろうな・・・
という嗅覚です。
これは解説で、講師の先生がランク付けをしてくれると思います。
TACですと、A~Cランクに分けてくれていました。
Aランク → 絶対取る
Bランク → この中で数点取る(合否の分かれ目)
Cランク → 絶対取れないので合否に影響ない(手をつけてはいけない地雷トラップ)
で・・・
模試の結果に一喜一憂せずに冷静に
Aランクが全部取れていたか?(逆に落としてしまっていないか?)
Bランクがどれだけ取れたか?(Bランクは要復習)
Cランクに間違って手を付けていないか?
(Cランクが正解していても、やったぜ!俺すげえ!って思わない事!)
このランク付けと自分の模試を解いた時の行動とで、
自分の問題の取捨選択スキルを常に見直す事を意識していました。
その時の鉄則ですが、超重要な事です。
何が何でも全身全霊で初めて見る総合問題には臨む!
初めて見るのは人生で1度だけ。
だから最初が肝心。
です。取捨選択のスキル=嗅覚を磨くのは、反復練習して問題を覚えてからでは
遅いです。非実践的になってしまいます。
だからこそ、最初が肝心。
最初に惰性で受けてはいけません。
反復練習するからといって、ちょっと甘い気持ちで受けると
取捨選択スキル=嗅覚を磨くチャンスを1問失います。
これは本当に重要な事なので、簿記論に苦戦している人は
必ず次の本試験で合格するという気概で、初めての模試を
物凄く大切にして下さい。
その後はAランクとBランクを反復練習ですよ!
イメージ的には・・・
あの女の子(男の子)とっても素敵なんだけど、なんか
これ以上踏み込んじゃうと嫌な予感がする・・・
だからここでやめておこう・・・っていう恋愛の駆け引きと一緒です。
簿記論は恋愛に似てるって事ですね!(‘ω’)ノ
・・・え?異議あり・・・!?
簿記論が実務と関係無く無駄だと思っている受講生さんへ
簿記論が実務に無駄だから、やりたくないと思ったり
後回しにしたりする受講生さんが居ます。
確かに税法の方が実務と直結するので、
最初に「法人税」とか申し込んじゃう猛者もいますよね。
それでも合格するなら良いと思います。
(僕も最初は財表が全然受からず最初の合格科目は消費税法・・・)
でも、簿記論を最初に受験するメリットは大いにあると思っています。
それは・・・
取捨選択と優先順位付けは時間が限られて期日が決まっている
僕らの仕事の進め方の鉄則!
だからです。
僕は簿記論で一番学んだ事は、仕事術です。仕事の進め方の意識が変わりました。
闇雲に最初から仕事を進めるのでは無く、
全体を見回してゴールを捉えて、そこから逆算して、
どこまで出来るか、やる事とやらない事(力を入れるポイントと抜くポイント)
を判別して仕事に取り組んでいます。
だから、簿記論は仕事にも役に立ちますよ。
(ただ何年もやるべき科目では無いので、どの科目よりも早期合格を意識して欲しいです)
そして、取捨選択や優先順位付けは税理士試験に必要なスキルですので、
簿記論でしっかりとそれらを習得して、次の科目への良い流れを作って下さいね。
何か1つでも参考になったポイントがあれば嬉しいです。
おまけ:簿記の神様
最後におまけです。
僕の先輩の税理士で僕に「税理士試験を必ず受けろ!」
と鼓舞してくれた先輩がいます。その先輩の名言をご紹介します。
簿記論が合格する年は簿記の神様が降りた時だ。
(それまで辛くても腐らずに諦めずに頑張れ!)
と言っていました。
正直どれだけ準備をしても、不安なのが簿記論だと思います。
(手をつけるべき問題の判断ミスや推定簿記の閃きが降りないとき等)
だから、推定簿記の閃きがパーンとひらける簿記の神様が
日々の努力に呼応した時に、必ず合格します。
精神的にも肉体的にも辛いと思いますが
是非諦めることなくチャレンジし続けていれば
いつか簿記の神様が降りてくると思います!
【編集後記】
昨日は渋谷で逆算手帳のワークショップに行きました。
自分がかなえたい夢を書き出すのですが、
現地で80個位湧き出して、その後カフェで考えていたら
150個位湧き出ました(笑)
意外と・・・あんな事も・・・こんな事も・・・
僕ってしたかったんですね(笑)紙に書き出す事って凄いです!
【1日1新】
~ 11/11 ぼうず 二俣川 餃子と焼酎 ~
~ 11/12 逆算手帳 ワークショップに参加 ~
~ 11/13 あげばか 秋葉原 からあげとハイボール(今夜後輩君達と行きます)~
私が税理士試験時代からメルマガやブログで思考整理をさせて頂いていた
税理士 井ノ上陽一さんにならって私も意識して、1日に1つ以上新しい経験をし
それを記していきたいと思います。